三重野 亮太 1994年度大学奨学生 『少しずつでも、“日本を元気に”したい』
P&G、ボストン・コンサルティング・グループの外資系2社を経て、リクルートという初めての日本企業に移って丸2年が経ちました。そもそも、「専門性と多様性を身につけたい」というキャリアイメージを持って社会に飛び出しましたが、徐々に自らの成長のみならず「企業変革を通じて日本を元気にしたい」と考えてコンサルティング業界に移り、更には「現場のアクションにつながる提案を突き詰めたい」と再び事業会社に移りました。
リクルートでは全社の成長戦略構築等に携わり、現在は“日常消費領域(結婚や就職・住宅選びといった、人生において限りあるシーンではなく、飲食や医療といった、より利用頻度の高い領域)”における新規事業構築・提携/買収等を担当しています。直近ではサイバードに対する出資、電通との新会社設立に関与しましたが、12月には長女の誕生も迎えて気分を新たに、今後も少しずつでも“日本を元気に”できるような事業・媒体作りに携わってまいりたいと考えています。
現在/(株)リクルート事業開発室事業企画G勤務
土井 直美 1994年度大学院奨学生 『恵まれた環境の中で・・・』
早いもので、学生生活にピリオドを打って10年以上の歳月が流れました。
常に私は最高に恵まれた環境にあるなぁと感じています。学生時代は続けたい学生生活を過ごすことができる環境を財団に与えていただきました。大学院修了後はこれ以上ない幸せな出会いに恵まれ、結婚生活ももう10年目を迎えます。家族の多大なる理解・協力を得て、この間、仕事にも恵まれ、充実の毎日を送っています。栄養学を専攻していた私は、まず栄養士養成校に勤務し、年齢の近い元気な学生に囲まれ、一緒に勉強し力を積み上げる楽しさと、様々なコトを経験する機会を得ました。発展して3年前の春から現職に就いています。専門は運動(スポーツ)栄養学です。卒論・修論・博論生で30人以上の大研究室です。授業、研究、食生活指導を通して、スポーツ選手の栄養サポートをしています。学生の中にはオリンピックや世界選手権に出かけていくトップアスリートもいます。多くの学生に刺激されながら毎日大忙しの楽しい充実した日々です。
誰よりも恵まれた環境の中で、人として、妻、嫁、娘として、教員、研究者として、主婦として欲張りな毎日です。来年には母業も増える予定です。
現在/筑波大学大学院人間総合科学研究科(運動栄養学)講師
中山 ロバート 1995年度大学奨学生 『近況報告』
早いもので、大学を卒業し、医師として働き始めて、5年目に入っております。伊藤謝恩育英財団の奨学金のお陰で、学業のみでなく、スポーツや課外活動、様々な経験を積み、充実した大学生生活を送ることができました。あらためまして伊藤財団には感謝の意を表したいと思います。
大学卒業後、大学病院、神奈川県川崎市、栃木県足利市で整形外科医としての研修を行い、昨年4月より大学院博士課程に入学しました。現在は、国内留学という形で、国立がんセンター研究所の研修生として、研究活動を行う毎日です。整形外科医としてのsubspecialtyは、骨、筋肉、脂肪など、骨軟部組織に発生する整形外科領域の腫瘍です。胃がん、肺がんなどの上皮系腫瘍や白血病、リンパ腫といった血液系腫瘍に比べると非常にまれな腫瘍ですが、小児から高齢者まで幅広く罹患し、良性であっても運動器に重篤な障害を残してしまったり、悪性のものは生命にかかわるものも多かったりと、整形外科医として克服しなければならない課題を多く残した疾患群です。
“病気を治す”ことの難しさを痛感する日々ですが、患者さんに少しでも役立つ研究ができればと考えております。
現在/慶應義塾大学医学部博士課程2年
仲田 美奈(旧姓:井上) 1995年度大学院奨学生 『近況報告』
現在は卒業後勤めていた浄水関係の会社を退職し、二児の母親として日々忙しく過ごしています。最近は子育て中ということもあり、母親と子どもの絆について大変興味を持っています。ある研究によると、母親から十分に世話を受けた動物はストレスに強いそうです。近いうちに関連する講演が予定されていますので聴講したいと思っています。
これからも興味のある事柄を子供達と一緒に勉強し、ともに成長していければいいなと考えています。
現在/主婦
寺田 和憲 1995年度大学院奨学生 『社会に貢献できる研究』
「概念とは何か?」これが私の研究生活の出発地点です。私が奨学生に採用されたのはもう10年ほど前のことになりますが、面接の時に人工知能の壮大な夢を語っていたことを今でも思い出します。当時は知識も殆どなく、大それたことを恥ずかしげもなくよく言えたものだと、今思い出しても冷や汗が出る思いです。10年の間に研究スタイルも変化し、今は心理物理実験を行ったりしていますが、一つ自信を持って言えることは、今も当時も同じ思いだということです。ただ、一つ違うことがあります。面接のとき、「社会に対して役立てようと思っているのではなく、自分自身の探求のために研究します」と言ったのですが、今は社会に貢献できる研究をしたいと思うようになったことです。
今になってよく思い出すのは、伊藤雅俊先生の「社会に対して恩返しをしたいから財団を設立した」というお言葉で、ともすれば独善的になりがちな研究に対する戒めとしています。
現在/岐阜大学工学部応用情報学科助手
奈良本 善紀 1996年度高校奨学生 『優秀なパイロットを目指して』
伊藤謝恩育英財団、また奨学生・同胞の皆様、お久しぶりです。
高校時代、財団に様々な支援をいただき、その後、希望の東京大学の工学部へ入学、大学院へも進学し勉強させていただきました。現在、幼い頃の夢であったパイロットとしての進路が開け、航空大学校の操縦科課程で毎日フライト訓練を行っています。航空大学校の認知は低いですが、唯一の国立パイロット養成学校として存在し、現在の日本のエアラインパイロットの約4割を育てた学校です。
パイロットという特殊な職業ゆえ、単なる座学の勉強のほか、操縦テクニックやパイロットとしての判断力、仲間との協力意識、リーダーとしての人格形成など多くの要素を備え付けなくてはなりません。そのためここでは、フライトの訓練時間のほか、全寮制の生活自体そのものが、パイロットとしての素養を身につける大事な時間です。慣れないフライト訓練の環境の中、覚える知識の量も膨大で、非常に厳しいものですが、毎日僕らに様々なことを学ばせてくれる空へ飛び立つ瞬間はその疲れを忘れさせてくれます。
現在は2年間カリキュラムの半分が終わり、1年後にはエアラインの就職を控えている大事な時期です。
エアラインの機長という夢へむけて、これからも、自分の心に素直にがんばっていきたいと思います。
当財団や同奨学生の方々からの支えやふれあいの上に、素直な心を忘れず現在の自分 があること、日々感謝しています。
現在/独立行政法人航空大学校飛行機操縦科51回生2期
柿野 洋子(旧姓:舘) 1997年度大学奨学生 『近況と目標』
大学時代は実験心理学を専攻し、主に統計学などを学びました。
財団のご支援により、大学生活を有意義に送ることができましたこと、大変感謝しております。大学卒業後はマーケティングリサーチ会社に勤務して6年目になります。当社は主に食品や日用雑貨品といった消費財メーカーをお客様とし、店舗での販売動向に関するデータ、及び消費者の購買動向に関するデータをご提供しております。消費不振の中、各メーカーは消費者に如何に自社商品を購入してもらえるかを模索しております。少しでもそのお手伝いができるよう、ただデータをご提供するだけでなく、市場で「いま何が起こっているのか」「なぜそうなったのか」を解き明かし、マーケティング・アクションにつながるようなご提案を心がけております。 (なかなかうまくいかないことが多いのですが・・・)
現在は出産のため休職中ですが、復職後は主婦(母親?)としての視点を加え、より適切なご提案ができたらと思っております。
現在/ (株)インテージ勤務
曹 峰 2000年度大学奨学生 『日本企業をサポートできるような学者になりたい』
美術系の家庭に生まれ育った私は日本人画家「東山魁夷」の絵と出会い、その静かな美しさに感動したのを機に日本への憧れを持ちました。アジアNo.1の経済大国と美しい風景を自分の目で確かめたい、この国の強さの秘訣を学びたいと思いました。1998年に念願叶って日本に来ることができましたが、留学当初は深夜までのアルバイトと朝まで勉強の繰り返しで精一杯でした。しかし2000年、私にとって本当に幸運が訪れました。伊藤謝恩育英財団からいただけた援助のお蔭で充実した大学生活を送ることができたのです。入学先に選んだ亜細亜大学経営学部ではゼミにも参加することができ、日本経済を支える企業について学び続けました。日本から頂いた恩に少しでも報いたいという思いも有り、現在は同大学院で「日本企業の中国進出と技術移転戦略」をテーマに、日本企業の生命源ともいえる技術の戦略的な移転のあり方について研究しております。将来は日本企業の海外進出をサポートできる学者になる事が目標です。その実現に向け現在最大の難関である博士コースに向け研究を重ねる日々です。
現在/亜細亜大学経営学部経営研究科2年
杜 建庭 2000年度大学奨学生 『柔道から学んだこと』
来日後普段の生活ではバイト、勉学に追われていました。伊藤謝恩育英財団のお世話になり、少し余裕が出てきていたところ、日本の伝統文化である柔道に出会い、それから二年間柔道練習にエネルギーを注ぎました。
最初の頃、軽く練習してもすぐ疲れるので、まず、厳しい稽古にも耐えられるように体作りに挑戦しました。時間を有効に使うために、電車の駅から自宅まで約2キロ帰り道を利用し、ほぼ毎日重いリックを背負って走り、家についたら休憩せずに腕立てと懸垂をやりました。筋力、持久力ともに強くなり、息を切れずに5人ぐらいと継続的に乱取できるようになりました。また、投げられてもすぐに立ち直り、次の戦いに取り込むことを意識し、闘争心が鍛えられました。柔道練習は楽なことではないが、「精力善用、自他共栄」の柔道精神が私を支えてくれています。人生の目標にやり甲斐を感じ、効率よく研究活動に取り組むことを可能にしてくれました。また、「礼」を持って誠実にお互いの力をぶつけ合うことにも感銘を受け、誰とでも礼儀正しく交際できるようになりました。柔道を学んで本当に良かったのも、余裕を与えてくれた財団の支援だと思っております。
現在/関西大学大学院奨励研究員
守屋 敦 2001年度高校奨学生 『大学2年生になって』
早いもので大学に入学して1年半ほど経ちました。毎日授業やサークル、アルバイトと忙しい日々を送っていますが忙しいなりに毎日がとても充実しています。特に大学の仲間との触れ合いの中で自分のしたいことを話したり、また相手の話に耳を傾けることで多くのことを学び自分の糧となっています。
大学の授業では主に経済学や経営学を学んでいます。2年目ということもあり授業内容も専門性を増し理解することも大変で常に勉強を欠かせませんが、最近は授業を受けていると全く違うと思っていた学問同士が実は深い関連性を持っていることが分かるなど、学問に対する好奇心が増す一方です。特に最近はヒューマンリソースマネジメントの分野に強い関心があるのでこの分野のゼミに入り研究したいと考えています。
将来的には企業に就職した際にも大学で学んだことを活かせる職に就きたいと思っています。また大学に入って多くの人に支えられて今の自分があることを改めて感じているので、自分の力を社会に多く還元できるような職に就きたいと思っています。
現在/東京都立大学経済学部2年
西尾 美紗 2001年度大学奨学生 『病院で頑張っています』
私は4月から、当病院の整形・脊椎外科にて看護師として働いています。「整形・脊椎」というと、骨折とか??と想像されると思いますが、現在病棟には交通外傷の他、骨腫瘍・軟部腫瘍といった悪性腫瘍の方、脊髄損傷で麻痺のある方など様々な疾患の方がいらっしゃいます。その多くが手術・化学療法目的で入院されており、患者様の周手術期の看護に毎日奮闘しています。まだ1年生で教わることばかりですが、大学時代との実習とは違い、より責任のある立場で自分なりの看護とは何かを追求していくつもりです。
将来は、腫瘍・化学療法の専門看護師を目指し勉強していくつもりですが、まずは医療の現場で「いつも笑顔あふれる看護師」を目標に日々修行をつんでいます!
現在/東京大学医学部附属病院勤務
高橋 康之 2001年度大学院奨学生 『研究者としての道を歩み始めました!』
大学院博士課程の在学期間中に伊藤謝恩育英財団の奨学生として多大なるご支援をして頂きました。なかなか結果が得られずに苦しんだ時期もありましたが、研究に論文執筆に精力的に取り組み充実した学生時代を過ごすことができたのも、貴財団のご支援の御陰であると心より感謝しております。現在は独立行政法人産業技術総合研究所で特別研究員として「シリコンナノクラスターの配列秩序形成による新規機能性材料の開発」をテーマに昼夜研究に励んでおります。私の所属する研究チームでは、この度粒径の揃った2〜3nmのシリコンナノクラスターが自発的に立体的ナノ秩序構造を形成する過程を世界で初めて確認することに成功しました。これによりナノサイズのシリコンクラスターを基本単位とした立体的配列秩序をもつ次世代機能性材料(極薄高容量キャパシター、超高密度磁気記録媒体など)の開発に道が拓けてきて、今後の実用化研究に厚い期待が寄せられています。
これからも謝恩の心を忘れることなく、社会に貢献できる研究開発を行っていきたいと思います。
現在/独立行政法人産業技術総合研究所勤務

