公益財団法人 伊藤謝恩育英財団 Ito Scholarship Foundation

OB・OGからのメッセージ

2013/05/10

生体に内在する幹・前駆細胞を利用した新たな疾患治療法開発を目指して

1996年度大学院奨学生 Kさん

私は現在東北大学で、幹細胞や、それに似た活性を示す前駆細胞を利用した疾患治療法の開発を目指し、基礎的な研究を進めています。iPS細胞等の幹細胞を用い試験管内で必要な細胞を作成しそれを移植するという、移植を主体とした再生医療が現実のものとなりつつあります。しかしながら、必要とされる費用や施設等を勘案すると、幹細胞を用いた移植治療は万人に届く医療とは言い難い側面がある事も、また事実だと言えます。私は、生体に内存する幹・前駆細胞を薬を使って活性化させ、必要とされる細胞を、必要な時に、必要なだけ、必要な場所で作らせ、それをもって疾患の治療へと寄与させたいと考えています。具体的には、イモリやオタマジャクシといった人為的な操作を加えずとも再生が可能である動物において生じる反応を、ネズミで(そしてゆくゆくはヒトで)生じさせる事は出来ないか、というコンセプトで研究を進めています。そんな事が本当に可能となるのか分かりませんが、挑戦しなければ現実にはなり得ません。一人では夢を実現のものとする事は不可能です。「謝恩」の意味を改めて考えながら、志を共にする方々と力を合わせ、様々なご縁に感謝しつつ、謙虚に正直に精進したいと思っております。
現在/東北大学大学准教授
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